暮らす西成~大阪市西成区あいりん地区に潜伏する

住所不定無職。大阪市西成区のあいりん地区で働きながら生きていこうと思います。アンダーカバーか、ミイラ取りがミイラになるか。

西成で暮らす。92日目 「人間力は年齢に関わらない」

2021年6月3日。 4時半、起床。 待ち合わせ場所まで向かう。今日の現場は、電車からバスを乗り継ぐ必要があり、交通費が片道千円近くかかるようだったので、途中で拾ってもらうことにした。 新今宮駅の朝。いくら眠っても眠たい。ずっと眠たい。 大阪から遠く…

西成で暮らす。91日目 「言葉の力」

2021年6月2日。 油を差さないと関節が動かないロボットのように。ンギー、ンギーと身体を動かすたびに、きしむように感じる。 どうやら、明日も仕事をもらえるようだ。っじゃ、今日休む。休み! 窓ガラスの隅っこが割れていて、BLACK FLAGの『DAMAGED』を思…

西成で暮らす。90日目 「夏への扉」

2021年6月1日。 日雇い現金仕事の日。 見落としていたが、夜中に「現地に8時半に来ればいいぞ!」とのLINEをもらったので、5時半に起床。すっかり、日の出が早くなった。「まだ暗いうちに、仕事を探す」みたいな気の滅入る状況ではなくなった。逆に言うと、…

西成で暮らす。89日目 「移動して寝る」

2021年5月31日。 はい、朝食ビュッフェす。 チョップレタスをおかわりしました。1週間に青物とるのココでだけ。そりゃ肌も荒れて、便通も滞るのが道理。 身支度を整えんと一旦部屋に戻って、TVをオン。地上波でもっとも見る価値のあるチャンネルであるNHK教…

西成で暮らす。88日目 「カレーを食べ過ぎ、配達態度を自戒する」

2021年5月30日。 一睡もしないで、いそいそと朝食会場へ。コロナの影響で朝食バイキングが一時中止されていたようだが、今日はやっている!モリモリ食うべ。夢がMORIMORI。そう、ビュッフェは夢である。人生は夢ばかり。 コロナ前は違った形式だったのかも知…

西成で暮らす。87日目 「みんなウーバー仲間でいいじゃないか」

2021年5月29日。 昨晩、遅くなってから連絡があり、来週の火曜日は現場仕事に入れそう。また、直前に流れてしまうかもしれんが。 夜中にシンと静まり返った「パークイン」の非常階段の踊り場から月を眺める。このところ、梅雨の中休みという常套句で語れるよ…

西成で暮らす。86日目 「西成区会社員46歳男性」

2021年5月28日。 以前、新世界国際劇場の支配人さんにお話を伺った際に、たまたま同日に取材に来られていた大手新聞社の記者さんは毎日新聞の方であった。その記事がアップされている。 mainichi.jp 看板の特異性で興味を惹く↓劇場の歴史に触れる↓コロナ禍で…

西成で暮らす。85日目 「連日、人に会って話す」

2021年5月27日。 梅雨の時期がイヤ。 といった感情を特別に持ったことはなかった。「洗濯物の生乾きって困るー」みたいな所帯じみた悩みを抱えたこともなかった。所帯を構えたこともない人生であるが。 しかし、如実にそれらの乾きに至るスピードが減じてい…

西成で暮らす。84日目 「女装さんと会う」

2021年5月26日。 直近に過分なPV数を得た記事「新世界国際劇場の支配人にインタビュー」の記事内に、「女装子の跋扈に恐怖した」と以前、新世界国際劇場を訪れた感想を書いたこともあり、女装さんと知り合う機会を得た。 nishinari-lives.com 女装子の集める…

西成で暮らす。83日目 「散歩する。それだけ」

2021年5月25日。 懸命に日夜を問わず、大切な存在のためにあるいは自分自身のために労働に勤しんでおられる皆様においては最大限にして最高レベルのリスペクトを申し上げます。 でも、そんなに働かなくってもいいべ。という悪魔の囁きに飛びついて、しがみつ…

西成で暮らす。82日目 「分水嶺はいつ見極めるのか」

2021年5月24日。 アクセサリーを身に付けたり、お気に入りのキャラクターのグッズを持ち歩くような暮らしはしていない。唯一、例外はこの木彫りの熊。すっかりタバではなくなった鍵束に熊を付けている。ポケットに入れていると、熊の足や咥えている鮭の角張…

西成で暮らす。81日目 「母とスパイ」

2021年5月23日。 昨晩のうちにバスタブに湯を溜め、備え付けのボディソープをぶっかけ、汚れた衣類を素足で踏みつけて撹拌蹂躙しながら洗う。こういったストンピング攻撃による洗濯方法は、かつてはポピュラーであったはず。ただ、大胆に衣類を痛めてしまっ…

西成で暮らす。80日目 「週末を無駄にしない」

2021年5月22日。 だそうである。 もう週末のウーバーイーツ稼働だけが頼みの綱。早朝の仕事探しすら億劫になっている。せめて、土日くらいは働かなければ食い上げ。食い逃げ。 「MBA」ってなんでしょう?メンタル+ビックリするほど+アゲアゲ、でしょうか?…

西成で暮らす。79日目 「杉作ミーツたけしに感動する」

2021年5月21日。 ほとんど床に付していた。旅先で病に襲われることの心細さたるや筆舌に尽くし難い訳であるが、いま僕は西成で暮らすという死出の旅の真っ最中であり、生き方の転換に挑まんとする人生の分岐点を旅している。つまり、大変に不安なのである。 …

¥1250「ホテル 太子」西成安宿探訪

西成ホテル探訪 あいりん地区には安宿が点在しているが、太子交差点を渡った先のエリアには安宿が固まったゾーンがある。 その一角に軒を構えるのが、「ホテル 太子」 「太子」の読みは「たいし」。明太子のほうではなく、聖徳のほうで。 1250円と変に刻んで…

西成で暮らす。78日目 「壁に浮かんで消えていく」

2021年5月20日。 絆創膏、冷湿布、目薬、ワセリン、頭痛薬、マスク 以上が、常に持ち歩いている体及び身体のケアのための品々。どれも西成暮らしをしてから存分に活躍してくれている。ただ、頭痛薬だけはこれまで使う機会がなかった。 今日、初使用!持って…

¥1300「ビジネスホテル スバル」西成安宿探訪

西成ホテル探訪 西成のあびこ筋沿いには多くの安宿が林立している。 定期的に、一泊¥390という破格のセールを打ち出す「ホテル サンプラザ」もこの通りにある。 「ビジネスホテル スバル」は、その向かい側、JR新今宮駅から徒歩3分。仮に労働で疲弊し、這い…

西成で暮らす。77日目 「進ぬ」

2021年5月19日。 昨日、企画力の減退を実感したので、脳みその活性化を図らんと本日は、知の集積場である図書館へ赴かんと画策していたのだが、Googleマップを開いてみて、ようやっと気付いた。 コロナによって図書館も閉まってる、のか。のだ。 西成にかつ…

ティッシュの価値 〜ティッシュを効率的に持ち歩く生活〜

ティッシュペーパーを何にせよ使っていた。 汚れを拭き取る、メガネのレンズを磨く、出血を抑える、鼻をかむ、丸めて投げる、固めて緩衝材にする…、可能性は無限大。極めて安価に手に入るテッシュをまさに湯水のように使ってきた。 ところが、西成安宿にはテ…

西成で暮らす。76日目 「軟化する脳」

2021年5月18日。 今日は休養日にあてる。 世の人々は、いつだってしゃにむに働かれているのだと存じます。本当にご苦労様です! 企画力の衰退 電子書籍でマンガを熟読し、ついでに昔仕事をしていたwebメディアの企画を考える。 当時はそのメディアの所在地で…

西成で暮らす。75日目 「朝食ビュッフェの誘惑」

2021年5月17日。 今回、例えようもないラグジュアリーな空間を提供してくれたのは「ホテル リブマックス 淀屋橋」いや、例えようはある。至って普通のビジホである。しかし、普段泊まっている、西成安宿に漂う悲壮感がない!空気が違う。非常ボタンがある!…

西成で暮らす。74日目 「梅雨の始まり、ビジホの価値」

2021年5月16日。 梅雨入り。 今日から大阪も梅雨入りらしい。なんていうめんどくさい季節か。なんでそんなに道を、街を、僕を濡らそうと企むのか。農家の皆さんごめんなさい。梅雨は嫌いです。to you より、for you の方が好きです。 朝方から強い雨。しかし…

西成で暮らす。73日目 「ダブルワークに挑む」

2021年5月15日。 夜明けが早くなった。 早朝に起きる時に、窓の外が暗いと気分まで暗くなる。とは言え、どっちにしろ「働く」ということは気分を暗くさせるものだ。機嫌よく、調子良く働ける意識を持って生きて行けたならそれは幸運な暮らしなのだと思う。 …

西成で暮らす。72日目 「流れる仕事とタイムライン」

2021年5月14日。 4時に起きた。 現場仕事が待っている。顔を洗い、歯を磨き、ヘルメットと手袋、安全長靴を詰め込みタバコを一本。 今日の仕事をくれた社長のLINEで集合場所を再確認せんと開く。「ごめん。明日、流れた」昨日、来ていたメッセージ。見てなか…

西成で暮らす。71日目 「ディスられても、笑われても、やるだけ」

2021年5月13日。 鉄は熱いうちに打て。 は、グズグズしてっと置いてかれちゃうぞ!と言う意味で合っていますか?そこで、火曜日に「新世界国際劇場」でご挨拶をさせていただいた、手描き看板を描かれる八条さんの元を忘れられないうちに訪ねることにする。 n…

西成で暮らす。70日目 「緊急事態措置の継続」

2021年5月12日。 朝から雨である。 どうにも身体がダルく、布団から起き出すこともままならない。結局、ズル休みに限りなく近い胸の内で横になり続ける。働きたくねぇなぁ。ああ、働くのイヤだ。 とどのつまり、怠け者。飽きもせず、DMMブックスで漫画を読み…

西成で暮らす。69日目 「映画館に看板だけを見に行く」

2021年5月11日。 永遠と思えるほど、延々と眠ってしまった。 少し起きては、また眠り、少し目覚め、お小水をし、眠る。そのループ。その連環で朝になった。 これは西成暮らしを始めて気付かされたのだが、いわゆる「朝顔」と呼ばれる小便器で小便をすると、…

西成で暮らす。68日目 「ウーバーイーツの新システム」

2021年5月10日。 結局、ぐっすりというわけにはいかなかった。 「ぐっすり」の語源は、「good sleep」だと思っていたが、そうではないようだ。日本語「名前」が英語の「name」から来ているとか、日本語の由来が英語であるというモキュメンタリックなタッチで…

【インタビュー】映画絵アーティスト・八条祥治さん(八條工房)〜 新世界国際劇場の映画看板を描く人

大阪市西成区岸里に「あの手描き看板」を産み出し続ける工房はある。いまや絶滅危惧種といってもよいであろう、映画館の手描き看板 新世界国際劇場にて毎週、新作が披露されている、その創作現場におじゃましてきました。 八條工房 www.hachijyo-kobo.com 突…

西成で暮らす。67日目 「カレーはいつだってご馳走」

2021年5月9日。 もう、朝メシのことしか考えられなくて午前7時。早朝の「どろぼう市」のレポートでもしようかと目論んでいたのだが、もうとにかく吉野家に行くことだけを目指した午前7時15分。顔洗って、歯磨いて、バックパックに荷物詰め込んで、午前7時半…