暮らす西成~大阪市西成区あいりん地区に潜伏する

住所不定無職。大阪市西成区のあいりん地区で働きながら生きていこうと思います。アンダーカバーか、ミイラ取りがミイラになるか。

西成 リアル・ワーク・スタイル「現場で働くための正しいファッション」

西成界隈には、多くの衣料品店がある。

現場仕事用の、作業着や安全靴、手袋を売るような店も多いが、作業着メインで破格に古着や出どころ不明なタグの付いたままのサラピンの衣料を扱う店もある。

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「これ、タグのついた新品が300円なんすか?」

「そうよ。お買い得品や」

「出所は…」

「色々やね。季節落ちのモンを仕入れたりね」

深く聞いちゃダメよ!
的なアトモスフィアが漂うので、これ以上は聞かない。聞けないアトモスフィア。

新世界ファッション

あいりん地区から少し歩けば、大歓楽地「新世界」

ここには、労働者向けとは又異なる位相が拡がる。

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「タイガータイガー!着られないガー」©︎タイガー&ドラゴン

みたいな華やかに過ぎる虎たちの跳梁跋扈上等の衣料品が並ぶ。
あるいは、しまむらユニクロなにするものぞ!な意気込みの価格設定で勝負するブティックもある。

新世界は観光地として位置づけられているから、「維新の会」グッズも豊富。
吉村先生のご尊顔を見ながら飲むカフェラテとか最高ですね。

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昨年の選挙時には、大阪都構想グッズも売り出されていた。
Tシャツとか買って、台所マットにしても良かったんですけどね。
アニマルプリントTシャツよりも、着こなすには数段上級テクニックが必要でしょう。

www.daily.co.jp

路上でも買える

また、旧あいりんセンター付近に早朝居並ぶ、ダンボール上で販売される衣料品にも掘り出し物があるかも知れません。
「掘り出すんだ!digるんだ!」
という強い気概と、早朝4時に起きれるならば。

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nishinari-lives.com

nishinari-lives.com

 

ハードな労働に耐えられる本当のワークスタイル

「ワークスタイル」

みたいなお題目で、ファッションの1ジャンル化している「労働者スタイル」
雑誌『Begin』あたりで特集されていそうなアレ。

でも、アレってみんな働いてないんでしょう?
ワーカーワーカーぶっておいて、ワーカーなフリをしてスタバでグランデ頼んでダベってるだけなんでしょうよ。もしくは、USJ行ったりとか。

僕も、西成に来る際には現場仕事用に、舶来ワークブランドであるところの「ディッキーズ」や「カーハート」のズボンを持参したのですが、もうほとんど死滅。
現場仕事における、セメントや粉塵、砂泥の猛威に耐えられない。

時には、鉄筋に生地を貫かれ、飛び出した釘で破れ、けつまづいて膝が飛び出す。そんな土工仕事には、舶来品たちは次々に根を上げていく。
アメリカ産に期待した僕がバカでした。アメリカさん。

ですので、ハードに汚れが付着しそうな時には、作業ズボン+作業用ロンTの上から

ヤッケ

を着込みます。

www.l-m.co.jp

少しでも、手持ちの作業着を長持ちさせるべく、粉塵や泥はヤッケで防ぐ。
西成界隈では、上下800円ほどでヤッケが入手可能。

仕事内容によっては、1日で油まみれになり、破け果てるヤッケですが、僕らの必需品です。

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軽い雨ならば、ヤッケのナイロン質が身を守ってくれますし、これからの厳しい寒さと闘うために、防寒効果も期待できる、そんなヤッケ。

ぜひ『Begin』あたりでも、
「出来る男の “ヤッケスタイル” 特集」
とか組んで欲しい。
「泥だらけの横顔に惚れる女子が急増中!」
とか、言ってりゃいいんじゃないか。
ついでにコッチは、歯はヤニだらけで鼻毛も伸び放題なの。いや、むしろ歯は無いの。

リアル・ワーク・ジャケットで決めたい

暖かい季節は必要なかったが、もう冬の足音が。冬将軍が待機中。

夏場は、ロンT一枚で良かったが(半袖Tなんか着て仕事したら、17時ごろのは二の腕アザだらけ)、これからはジャケットスタイルも取り入れたいところ。

僕も現在のところは、フレンチ・ワーク・ジャケットで仕事しているんですが、コレでは俗世間を引きずり過ぎ。スタバとUSJが懐かしい。
USJとか行ったことないけど。

57-rue-de-rome.com

ビル・カニンガムの真似っこして、着てたんですけどね。

そんな小賢しいアトモスフィアとかフィロソフィーなんて、ここでは不必要。

www.harpersbazaar.com

あいりん地区の衣料品店には、まさにリアルなワーク・ジャケットがふんだんにある。

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生コン

の刺繍とかいいですね!

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胸元の刺繍のバリエーションが豊富!

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「建設」「電設」「ネーム」

選び放題。

英文、横文字のタグワッペンなんてクソ食らえ。
こういったリアル・ワーク・ジャケットが、300円〜500円のお値打ち価格で手に入る。

とくに理由はないけど、「(有)山本機械」ジャケットあたりを買ってみようと考えています。
見た目優先ではなく実利優先のリアル・ワーク・ジャケットは、異常な量のポケットや頑健な生地で、きっと僕の西成暮らしを力強くサポートしてくれることでしょう。

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とりあえず、今回はひ弱がたたって、股ぐらに限界を迎えた「ディッキーズ」を捨てて、500円でリアル・ワーク・新古品・パンツをゲットして帰ります。

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ハードなワークに耐えろ!ワンコインズボン。

そして、何よりハードなワークに耐え抜け、俺。
肉を切らせて骨を断つ。
安っすいズボンに身を守ってもらって、絶対現場に血を流さない。
と、誓います。
ケガしたら終わり。

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