暮らす西成~大阪市西成区あいりん地区に潜伏する

住所不定無職。大阪市西成区のあいりん地区で働きながら生きていこうと思います。アンダーカバーか、ミイラ取りがミイラになるか。

西成で暮らす。22日目 「コントロールフリーク」

2021年3月22日。 

昨日、メシを食いながらM君に聞いた話では、
「2時半ごろに仕事探しする人もいる」
とのこと。

いよいよ、早朝という概念が瓦解してきた。
2時半って…。

 

という訳で、2時半に起きてみました。

そして、歯を磨いたことは覚えているのですが、そのまま気絶。
気が付いたら、5時を回っていました。

もう、無理するのやめます
3時半起きで、15分後には外に出る。
それで、5時半ごろまで粘って、仕事が見つからなければ、仕方ない。
そう思おう。

 

そして、滞っていたブログを書いて、1日が終わろうとしている。
こんな適当で、クソつまらない文章でも、それなりに時間がかかっている。
才能ないなぁ。
なにやらしても。

 

イッセー尾形の一人芝居に『タクシー』という演目がある。
酔っ払ったサラリーマンが、タクシーを捕まえようとするが、乗車拒否も含めて全く停まってくれない。やがて、立ち小便をしていた男は、ちょうど人ひとり入れるかどうかのビルの隙間を見つけ、そこに滑り込んでみる。奥に進むほど隙間は狭くなり、やがて進むことも戻ることも出来なく、そこにはまり込んでしまう。男は最後に「ヘイ!タクシー!」と絶叫して、そのスケッチは終わる。

そのサラリーマンが、途中言うセリフがあって、それを度々思い出すんですがね。
曰く、

「アレも出来ません。コレも出来ません。俺はタクシーも停められません!てか」

どうと言うことのないセリフかも知れないが、何かに失敗する時、何かに悩んだ時、僕はいつもこのセリフを思い出す。
そして、滑稽で悲劇的な「ビルの間に挟まった男」という都市伝説のような末路を迎える男のことを思い出す。

何も出来ない男に育ちました。
可能性の塊として産んでもらったのに。

 

昨日預けた自転車を取りに行こうと考えていたら、外から雨音がする。
「今日は、晴れのはずなのに」日計で駐輪代がかかってしまうが、今日は辞め。

 

明日からの日雇い現金仕事に向けて、
長袖のシャツ
上着のヤッケ
を買いに、西成で一番大きな作業着店へ。f:id:stolenthesun:20210322202420j:plain 

 

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夜は早めに宿に戻り、
NHKプロフェッショナル 仕事の流儀スペシャ庵野秀明を観る。

エヴァンゲリオンの新作を作るドキュメントというよりは、彼の生涯を概観するような作りであった。途中、何度も被写体である庵野秀明が、
「いま、僕撮ってもしょうがないから」
とカメラを他に向けるように促すのが印象的であった。

撮られている側が、自分の出るドキュメンタリーの作り方や出来をもっとも考えている。

昔、上岡龍太郎が密着カメラを暴力的に動かし、
「いま、起きてることを撮れ!それをせんで何がドキュメンタリーやねん!」
と言ったシーンや、
映画『“樹木希林”を生きる』で、
タイトルロールである樹木希林が、ディレクターに対して「コレで面白いものが出来ると思わない」と取材方法や取材姿勢にダメを出すシーンが思い浮かんだ。

自分が関わるモノへの責任の持ち方みたいなこと。


ただ、やっぱりテレビ番組は当分観なくてもいいわ。
さようなら。
頑張れ、明日の自分。

 

 使った金額

ニットハイポロシャツ:380円
カッパヤッケ上:390円
タバコ・アメリカンスピリットメンソール9mm:400円

 

所持金

4,130円