暮らす西成~大阪市西成区あいりん地区に潜伏する

住所不定無職。大阪市西成区のあいりん地区で働きながら生きていこうと思います。アンダーカバーか、ミイラ取りがミイラになるか。

新潟で、アートとローカルフードに出会う旅 ② 田中角栄とも。

2021年8月28日,8月29日

8時には出発予定であったのだが、相変わらず待たされる。

どうしてんのかなぁ、ちゃんと仕事とか打ち合わせとか、遅れずに行ってる?
行ってるんだろうなぁ、これは僕だから待たされてるんだろうなぁ。
さあ、今日こそナビ頑張ろう!

nishinari-lives.com

さて、同行する社長にとっては、彼の事業を今後ブイブイに展開させていくための、知的財産を蓄える旅なのであろうが、僕にとっては彼の私有財産を新潟ローカルフードによって少しでも目減りさせるための旅。

朝食を何にすんべか?と散々検索した結果、道中無理なく寄れるパン屋さん「フレンドリー高橋」で、地元の人々に愛される味を求める。

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さすが、愛されやすいパッケージデザイン。
ローカルCMに漂うチープさと情熱に、胸を熱くするように、洗練とか代理店の匂いが一切しないローカルパッケージデザインの「まっすぐに投げられた」清々しさにもまた胸を熱くさせられる。
ローカルパッケージデザインとスモールパッケージホールドは似ている、語感が。
そして、その奥には、愛されにくいデブの短パンからのぞく生脚。

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ちなみに福岡から来た社長は、一年中短パンで過ごす元気な小学生みたいなイメージがあったのだが、最近は長パンも履いている。「勝俣州和に憧れているんだ!」と聞いたことがあるような気がするのだが、もう彼は憧れることを辞めたのかも知れないし、そもそも憧れたこともないのかも知れない。むしろアンガス・ヤングの方なのかも知れない。

多種なパンを一種類ずつ買ったので、半分ワケワケして食べることを想定したのか、奴が店員さんに、

「二等分に切ってもらえますか?」

と依頼。

別に手で、千切れば良いのではないか?
と思ったのだが、コロナに配慮したのか、あるいは僕の指先に対する嫌悪感があるのだろう。
社長のイレギュラーな懇願にも、即座に対応してくれた、二等分にされたサンドパンの鮮やかな断面が以下の画像である。

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お召し物は、短パンから長パンに移行したが、自らの要求を衒いなく発する様子は、やはり勝俣州和的な無邪気さがある。やはり、今も憧れの思いは消えていないのだろう。

「フレンドリー高橋」のパンたちは、素のパン生地自体がとても美味しく、ローカルパッケージデザインの鮮やかさをその味わいでダメ押ししてくる旨さであった。それは、木戸修の円熟味を帯びたスモールパッケージホールドのキレ味に似ていた、なんとなくだが。

田島征三と最後の卒業生がこしらえた廃校の再生

10時前には、「大地の芸術祭トリエンナーレ2021」のゾーンに入り、

鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館

を鑑賞する。

「廃校になる学校を、最後の在校生がアートで彩り、思い出と作品を閉じ込める」
というコンセプトだけで、涙腺が瓦解しそうな。そしてへそ曲がりには、「お涙ちょうだいじゃん!」と揶揄されてしまいそうな作品である。

が、当然へそ曲がり寄りで生きてきた僕も感涙にむせぶよりも、ほおが綻び、自らの幼き日々を想い、ノスタルジーを軽く飛び越える楽しさで、子どもの、人の、暮らしの、エネルギーに満ちた空間に浸ることができた。

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廃校舎の窓からは、農作業をするご夫婦らしき方々の姿が見えた。
その光景が、ちっともアンバランスではなかった。当たり前のようにある。

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学校生活の面影もしっかり残している。
その時間を、思い描いて切なくなる。
そんな時間が、こういう形でまだ継続している。訪れた感動がまた蘇ってきた。

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壁に貼られた「学校はカラッポにならない」というこれ以上ない惹句に触れながら、奴と駐車場でしばし、話す。

「良かったなぁ、やっぱこういうのに感動するのって、年取ったってことなのかね」

と、『キッズ・リターン』のシンジのテンションで言ってくるので、

「老いたね、お前も」

と、『ロッキー3』のミッキーのモードで答えたが、いいや、年齢じゃあないね。
この感動は涙ではなくて、笑顔につながるものだよね。

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ただし、感動のあまりインスタ用の写真を撮るのに時間をかけるのは、やっぱり良くない。
笑顔が消えちゃうよね。

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また、雪の季節にでも行きたい。

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田島征三アール・ブリュット

この素敵に過ぎる空間を作った首謀者である、田島征三という人の講演を福山市の美術館で聞いたことがある。

「正規の芸術教育を受けていない人が作るアート」であるアール・ブリュットに興味を持った時に、田島征三のことを知った。

 

障がい者の人たちが作るマグカップを施設が売る際に、彼らは自由に創作するので、使いやすさに配慮しない。
よって、マグカップに当然備わっている「持ちやすい把手」を取り付けない。
「これでは売れない」と判断した施設側は、一般的な把手に付け替えて売った。
しかし、さして売れ行きが良くない。

その話を聞いた田島征三は、
「だから売れないんだよ。『使いにくい把手のまま』、彼らが作ったまま売れば、売れます」
とアドバイス
実際、飛ぶように売れ出した。

 

その講演で田島さんがこんな話をしていて、そこにはアートの本質のようなものがあるなぁ、と感心したことをよく覚えている。

こんな場所を、生徒たちの力を引き出して、地域を巻き込みながら作るのだから、スゲーなぁ。僕と違って、物販にほとんど興味を示さない社長が、田島さんの絵本買ってたからな。僕は当然のようにTシャツ買ったんだけども。

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豪雪地帯の住まい

トリエンナーレの開かれている町並みを、奴の運転で、僕は助手席で半分寝ながら走行していると、一階部分が車庫や倉庫になっており、二階に相当する高さに玄関がある家屋が多い
僕も、生まれは雪国なので、「雪がたんまり降ると、一階の高さは雪で埋まっちゃうから」という正解を叩き出したのだが、「そうなの、そうなの」と嘘つき呼ばわりしてくるので、「そうだよ、そうだよ」と返していたのだが、道中ずっとそのことに感心しきりである。

奴は、一極に焦点が合うと、ずっとそのことに囚われ続ける欠陥があるので、ずーーーっと、「その土地独特の建築、深いなー」と言い続けていた。
こういうファナティックなこだわりが、ビジネスの種になったりするのだから、一種のというか、これは才能である。
ずーーーーーーっと、同じ感慨を聞かされ続けるコッチにとっては、迷惑でしかないのだが。
全編奢りの道中であるから、許す。許さざる終えない。負えまい。オンマイマインド。

田中のオヤジ

新潟が産んだ偉人と云えば、田中角栄その人。

ラーメンズのコントでもお馴染みだが(お馴染みではない)、「コンピューター付きブルドーザー」と呼ばれた圧倒的なスピーチ力、利益誘導する腕力。

想定していたルートを大きく外れることになるが、満場一致で「田中角榮記念館」を目指す。

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館内は撮影禁止なので、画像をお見せできないのが残念だが、
書斎の再現、達筆な毛書、陳情書の束、記念館に協賛した企業の異様な豪華さ、などコンパクトながら見どころ満載。

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唯一、撮影可能なのは田中角栄等身大パネル

この記念館のレビューでは、辛辣な意見が多く、その少なくないレビューが館内スタッフの態度が悪ぃ的な書き込みなのだが、実際お話を伺ってみるとそんなことは杞憂であった。

角栄さんのことは、地元のみなさんは何と呼んでいるんですか?」

「そうですねー。『角さん』が多いんじゃないですか?ただ、私もまだ幼かったので、そんなに記憶がないんですよね」

「でも、いまだに愛されている政治家ですもんね!」

「そうですねー。そうだと思いますけど、活躍を知っている世代も少なくなってきましたからねぇ」

「『オヤジ』とか、呼んだりするのかなぁ、って」

「どうでしょうねー。そう呼ぶ方もあるのかなぁ」

「ちなみになんで、ここは撮影禁止にされているんですか?」

「それは、田中真紀子さんのご意志なんですよ」

それでは、唯一の撮影スポット等身大パネルを撮影。
係の方に100円を渡すと、スマホを受け取ろうとされたので、
「いいえ、僕は写りたくないので、角栄さんのワンショットだけ撮ります!」
と高らかに宣言し、パシャリ。と行こうとしたら、

「ああ、ひとつ注意点なのですが…」

「ああ、そうか、背後に館内の様子が映り込みますもんね。なるべくパネルだけ写します」

「いえ、違うんです。パネルが角度によって、光ってしまうことがあるので、カーテン閉めますね」

何だよ、全然いい人、素敵なスタッフの方ではないか。改めてパシャリ。

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100円を支払うことに関しては、全く文句は無いのだが、僕に続けて社長も100円玉を取り出して渡そうとしたら、

「いえ、結構ですよ。お連れの方もどうぞお撮りください!」

と言ってくれたことについては、そこはもう厳格に料金を徴収してもらいたかった。
なんで貧者からのみ取るんだ。
角栄さんは、そんな人じゃなかったはず。

そして、この等身大パネルだが、

「あれですね。結構、角栄さんって身長高かったんですね!」

「いや、これですね。等身大じゃあないんです。下駄履いてるでしょ。しかも、石の上に乗ってるでしょ。だから、かなり高身長になってます」

身の丈に 下駄を履かせる オヤジかな。お見事。

受付で、クリアファイルを購入したり、近くにある角栄さんのご実家の所在地などを伺っていたら、その隙に社長が、越山会の旗の写真を勝手に撮ってる!

ああいう事する奴なんですよ!
ああいう不埒な行動を取る奴に、さっき貴方方は100円を免除したんですよ!
と、通報してやろうかとよっぽど思ったが、連座制で追い出されるのも嫌なので、グッと堪えた。

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続けて、角栄さんの生家も見学。

垂直跳びを試みて、門扉の奥を覗いてみたら、生活臭のある光景が見えたので、誰か暮らしてらっしゃるのかも知れない。

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だからさぁ、もうこれは流石にインスタ映えとかじゃないじゃん。
時間かけて、写真撮る意味ある?社長?

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今日も、ローカルフード「イタリアン」を食う

昨日は「フレンド」の「イタリアン」を食したが、今日は「みかづき」の「イタリアン」に挑む。この一文、まったく意味がわからないな。

イオンの一階の入居している店舗。
確かに、みんな「イタリアン」食ってるわ。ソウルフード

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今回は、ちゃんと社長が支払いを済ませてくれる。
そうだ、いいぞ!それが君の任なんだ。

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食べ比べの結論、これは奴とも意見が一致したのだが、

「フレンド」の「イタリアン」の完勝。

麺のもっさり感もいただけないし、具として入っているもやしの水分が出過ぎて、ソースの味わいを減じている。

ソースを和えてみたが、どうだろうこの非シズルっぷりは。

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一般的には、「フレンド」よりも「みかづき」の評価が高いようにネットでは見受けた。

これは、常勝軍団の奢りなのか?
この食事は、社長の奢りである。

ただ、チェーン展開をしている飲食においては、各店舗での個体差も起きがち。
もしかすると、ここの「みかづき」はちょっとアレなのかも知れない。
もしかすると、今日のシェフの体調が悪かったのかも知れない。

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各メニューのアレルゲン情報とか配っているのは素晴らしい。
ネットなんかに明るくない老若男女がその情報に紙ベースでもアクセスできるからこその、ローカルフードとしての責任は果たされている。

ローカルフード考

観光客の我々にとっては、一期一会のど真ん中で体感した「みかづき」の残念さを語っていた時に、奴がローカルフード論を披露してきた。

「実はローカルフードって、美味しいものじゃないんだよ。本当に美味しいものなら、とっくにローカルを乗り越えて、グローバルになっているはず。その土地にとどまってしまっているということは、美味しくない証拠」

その土地でしか採れないような産物を用いた料理、という括りのローカルフードはこれに当てはまらないが、新潟における「イタリアン」のように、地産食材を使っていない場合には、奴の論が確からしく思える。

実際、似たようなというかほとんどレシピの同じ料理が、その名称の違いだけで各地のローカルとして認定されている例もあるだろう。仙台銘菓「萩の月」のように

そして勿論、「美味しくない」ことによってローカルフードを貶める必要もない。
因習や思い出と切り離せないからこそ、ローカルフードとも言える。
だから、「みかづき」の「イタリアン」が美味しくなくても全然OK。
順番がテレコで「みかづき」の方を最初に食べていたら、結論は異なったかも知れない。
俺たちどっちも、カップ焼きそばUFOが至高だしな。

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前川國男は「ある」。新潟の「潟」を知る。

奴は建築に明るい。「どうしても見たい!」とのことで、前川國男の設計による新潟市美術館へ。

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「これ、福岡市美術館と似てない?」

と言ったらビンゴで、福岡市美も前川作であった。

僕のような審美眼を備えていない者からすると、至って普通にして「よくある」建築物にしか見えない。
が、奴は「パースが」とか「この角度を変えてるのが」とか「このレンガがちょっと大きいのが」とか。好物を目の前にして涎を垂らす風情でうっとり見ている。

見るべきところと見ても、「よくある」「あるなー」としか思えなかった。
前川國男に対して不感症。
ごめんね、こんなに奢ってもらってるのに、魅力を理解出来ずに。

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新潟の「潟」とは?

その後、新潟県の地名にある「潟」について学ぶために、「ビュー福島潟」へ。

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例えば、東京という名の由来は「東の都」なのだろうし、北海道は「海に囲まれた暮らしのある北の地」なんだろうし、云々(あくまでイメージ)。

この施設は、螺旋状の階段で各階をのぼっていきながら、「潟」について知りつつ、「潟」に住む生物を鑑賞するための知識を蓄えられるベースのような場所。
社長は、説明パネルと展示物をじっくり眺めて、「潟」への見識を深めていた。
かくいう向上心ゼロの僕は、懇切丁寧な解説を概ねスルーして、最上階のビューポイントへ。

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新潟広いな、大きいな。

程なく合流した社長によると、この地は周囲の日本海信濃川阿賀野川の水面より低く位置した巨大な砂丘で、河川の氾濫や海面の上下に影響され時代によって姿を変えてきた土地。
「潟」とは自然によって形成された「海岸沿いの湖」と理解すれば良いようです。
ちょっと、本心からバチコン理解できていない気がしますが、そのようです。ですよ!

www.niigata-satokata.com

「潟」と共存しながら暮らしを立てていくことは、新潟県民にとっての課題で、開発や管理を逐次施しながらも、潟から得られる魚や米、鳥の恩恵を受けてきた。
自然の脅威に抗いながら、利用していく歴史。

そう考えると、ほら「イタリア」も海に囲まれた国じゃあないですか。だから、ほぼ新潟なんですよ。ヴェネチアとか『水の都』と言われますよね。
だから、新潟のローカルフード、ソウルフードは「イタリアン」な訳です。
無理矢理強引に接続を完了しました。

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ローカルフードの食べ残し

ここに来て、まだ新潟っぽい「タレかつ丼」「へぎそば」「ラーメン」などのソウルフード周りを制覇していないことに思い至り、ホテルへの道すがら、「中華そば こころ」燕三条ラーメンを食す。

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玉ねぎの乱切りによる味わいが、どうかするとどうかなぁという感じであったが、濱田岳とおんなじラーメンを食ったという喜びは噛みしめたい。

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僕は太っている、太ってはいるが胃袋はひとつ。地球はひとつ。そんなに食えないよ。そんなに住めないよ。

コロナ禍で、「タレかつ丼」の有名店も早晩閉まっていたので、夜半は居酒屋で少し呑み、散開。居酒屋のメニューには、とんかつが存在したのだが、店員さんに聞くと「普通の豚を揚げたのです」とのことだったので、辞退。胃袋はひとつ。トンカツはどこで食べても、トンカツである。

深夜になって、少し繁華街をうろついて就寝、明日にはこの旅を終える事になる。

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新潟、その旅の終わり

翌朝、新潟駅から新潟空港

新潟駅でお土産を買い、送る。駅の数店舗でも「きのこ汁の缶詰」は発見できなかった。無念。

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空港内の店舗で、「タレカツ丼」を消化。

まさに「消化」というやっつけ感であった。学食みたいな見た目だったし。

奴が、「俺はカツ食うけど、助監(彼による私の呼称)は、“へぎ”れば?」
と、「へぎそば」を押し付けてくるが、どうせ奢ってもらうのならば、カロリーの高いカツの方がいい。大体、「ヘギる」とは言わないで欲しい。

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機上から「潟」の国、新潟にお別れを告げ、関西空港で福岡に戻るこの旅の大スポンサーを見送る。

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「いやあ、楽しかったな!こんなに奢られ続ける旅は最高だな!」

「もう、ないね。もう二度とないよ」

ご立腹である。

そりゃあ、そうだ、また西成で働いて今度はいくらかは出す!
ただ、もう二度とないのだろうけど。

いつもの稼ぎ方に戻る

夢のような旅は終わり。
また、虚しい人生の旅路の始まり。

17時からウーバーイーツを開始。
深夜には野宿の開始。
昨日までの、ベッドのスプリングが懐かしいが、このベンチの固さと蚊との闘いが、本来の僕の生活である。

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収入

4541円

 

使った金額

交通費:13710円
雑費:2018円
食費:1021円

 

所持

6500円