暮らす西成~大阪市西成区あいりん地区に潜伏する

住所不定無職。大阪市西成区のあいりん地区で働きながら生きていこうと思います。アンダーカバーか、ミイラ取りがミイラになるか。

西成で暮らす。40日目 「アルコールは、何もかも忘れさせてくれる」

2021年4月12日。  

早朝4時半に起床。

今日、現場仕事をくれた社長からのLINEには

「6時集合」

とのメッセージとともに、西成から片道40分ほどの距離にある集合場所のピンが打たれていた。

結局、早起きするのかよ。
乗り換えが1回あり、始発でようやっと到着できる場所である。

しかも、朝食も昼食も付かない。
往復の交通費も自分持ち。
キビしい。現実はかくも非情。

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「免許があればねぇ」

集合場所の最寄り駅にあるコンビニで朝食代わりのホットスナックを買おうとしたら、

「ああ。まだそれ出来上がってないんですよ」

とのこと。

こんな時間に、明太チーズファミチキなんか買う奴はいないのだ。
これが始発なのだ。そうなのだ。

 

ところで、僕は集合時間のギリギリに現地に着く。
というスタイルを元来取れない。

もし、
突然、腹を壊して便器に30分かかりきりになったら、どうする?
もし、
乗り込んだ電車の緊急停止ボタンが押されたら、どうする?
もし、
乗り込んで電車内で、居眠りこいてしまったら、どうする?
もし、もし、もし。
心配症というよりも、単なるチキンなのだと思う。
アタシごときを待っている人が居る、と考えると、アタシごときを待たせて義理を欠いてはいけない、と考えてしまう。

なので、今日もギリギリ到着する電車から、乗り換え駅で少し歩き、余裕をもって到着した。

社長と職人さんと合流。

「滋賀まで行くから」

とのこと。
片道3時間近くかかるという。

 

近くのコンビニで昼食とタバコを買い、車内で社長と会話。

「仕事は、たくさんあるんですか?」

「もう、どんどん入ってくるよ。あんたも免許持ってたらな、4トン車運転できるなら、もっと仕事頼めるけどねぇ」

「いや、絶対に無理です。大破します」

 

「時間かかるからな。寝てていいよ」

と言ってもらったので、遠慮なく爆睡しよう。
しかし、経路検索の無機質な女の声「200メートル先、右方向!」みたいなアナウンスのボリュームがバカでかいので、舌打ち。
爆睡出来ず。

画像ナシ

今回も、土壌改良案件。
滋賀県の山すそにある造成地の一角にたどり着き、ヘルメットをオン。ゴム手袋、装着!安全長靴を履く!
やる気スイッチをオン!
ああ、そのスイッチはどっかに忘れてきたようだ。

今度は「湿式」だ!

前回までは、「乾式柱状改良」を行ったのだが、今日は
「湿式柱状改良」だそうだ。
「乾式」の模様はコチラ↓

nishinari-lives.com

 
地面をドリルで掘り起こし、乾いたセメントを混ぜ込んでいた「乾式」と異なり、「湿式」ではセメントをタンクで水とあらかじめ混ぜた液状化したゾル化セメントを注入していく。
僕の仕事は、その混ぜ込み作業の手元。
ひたすら、土を掘り、セメント水と混ぜ、任意の高さに整える。
整える際には、左官で用いられる鏝(こて)を使い、均していく。
地面にしゃがみ込む形になるので、ズボンはひたすら汚れていく。

 

重機を使う2人の職人に対して、なんのスキルも無い僕はスコップを使い、手のひらのマメを育てていく。

“ミスター・タイガース”掛布雅之は、バットを握る感覚を大切にしており、バッティングの際にグローブを使わなかった。ミスター曰く、「手のひらのマメを自分仕様に育てていくことでバッティングの感覚を掴む」という。
ミスター西成若葉マークの僕も、いい感じにスコップをグリップする。
しかし、手のひらのマメは育つ前に破れ、血を流し、ただただ痛みを抱える。
ホームランバッターになりたいよ。
いや、なりたくはないよ。

 

通常、西成現金仕事は

8時仕事開始
10時半休憩
12時昼食
15時休憩
17時終了

というスケジュール。

しかし、社長の

「一気にやってしまおう!」

という鶴の一声で、休憩時間回避、昼飯時間削除、仕事が続く。

結果、14時半に作業は終わったが、そこから3時間の移動が生じる、プラス最寄り駅から西成に戻るのに小一時間かかるので、特に早上がり感はない。
むしろ残業感すらある。残尿感すらある。

画像がない

いつも、現場の画像は当地や業者が判別できないように隠れて撮影しているのだが、今日はその余裕もなかった。

でも、働いたんすよ。
本当なんですよ。
証拠の画像がコチラ↓

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帰りの車中から撮影した琵琶湖。

白髭神社という、海中に建てられた鳥居を擁するパワースポットもあったのだが、

「ちょっと、寄って行きますか!」

とか言う軽口は叩けないのでスルー。

www.ana.co.jp

もう、二度と、一生訪れることはないかも知れんなぁ。

効きすぎるアルコール

西成のおっちゃん達は、仕事を終えれば、即アルコール分を体内に放り込むのがスタンダード。
それに倣って、社長が帰路途中のコンビニで缶チューハイを奢ってくれる。

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これを車中で流し込んだ。

そうしたら、もう疲れた身体の隅々まで沁み渡る。沁み渡りすぎる。

「ああ、この感覚か!」

と思った。

もう、どうでも良くなる。
気持ちの良い酩酊。
けして、酒が弱い方ではないのだが、目一杯汗を流して、身体を痛めつけた直後の酒は格別。
旨い!という感覚よりも、

疲労感を忘れるために、効く!という感じ。
この一杯のために働く。
それは間違っていないのかも知れない。

「明日もあるよ」

駅まで送ってもらう途中で、明日も仕事があることを告げられる。
連投!
やれんのか?
やるしかない。

駅から西成に戻るまで、明らかに千鳥足。
世界が歪んで、歪んだ世界が俺のモノに感じる。

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酒を飲んで、ぞんざいになったり、傲慢になったりする輩は心底大嫌いだが、多分、今日の僕は素面の僕が大嫌いな労働者に成り果てていただろう。

空腹を満たすためにしこたま食って、なんとか明日のためのアラームをかけて就寝。
夜中に起きてトイレに行くと、自分でも引くくらい大量の大便が解き放たれた。

あと2時間後には、起きねば。
この身体で明日もやるのか?
やるしかない。

 

仕事内容
日付:2021/4/12(月)
場所:滋賀県
現場:更地
内容:土壌改良・湿式柱状改良
時間:6:05~17:45
待遇:缶チューハイ
給与:¥11,000

 

収入

11,000円

 

使った金額

交通費:480円+  480円
防水ストレッチレインパンツ:1078円
おにぎり・味付けのり海老マヨネーズ:135円
パン・なつかしのつぶつぶコーン:138円
濃厚ショコラエクレール:192円
おむすび・チャーシュー煮卵:237円
牛しぐれ煮コロッケ:216円
白いチョコサンドW:95円
ブルボン・ルマンド:95円
たい焼き:200円(二個分)
て仕込みジャンボチキン:171円
味かるた蜂蜜醤油:85円
プロテインスナックTUNACHi:108円
雪見だいふく・ミルクティー:75円
白い恋人ホワイトチョコレートドリンク:106円
朝摘みオレンジ&南アルプス天然水:95円
味わいカルピスマスクメロン:120円
アサヒ・十六茶:117円
セブンプレミアム烏龍茶:149円
レジ袋:3円
タバコ・アメリカンスピリットメンソール9mm:400円
 

所持金

28,614円

西成で暮らす。39日目 「ワンちゃん毛布に包まれる」

2021年4月11日。  

「快活CLUB」で目を覚ますと、建設会社の社長からLINEが入っていた。

「月曜日仕事ある。行けますか」

ウエーイ!
行きます!生きます!行きたいです!

 

ということなので、本日は軽めにウーバーイーツをこなすことにする。
久々の現場仕事で疲れを引きずっていては使い物にならない。

9時〜12時半まで稼働し、インセンティブを含めて¥7,702也。

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今週のウーバーイーツ収入は、以下の通り。

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週の半分は寝ており、半分で自転車を漕いでいた。
西成情報なんざ、ゼロ!
すみません。

謝りゃいいと思ってる

「スミマセン!」
が口癖になってる。
とみにこの生活に入ってからは、すぐに口にしている。

言葉には重みというか、価値が宿っていて、頻繁に口にするほど意味性が薄くなり剥がれ落ちていく。
謝罪なり謝意を持って発する「スミマセン」も使うたびにすり減っていく。
まして、同じ人物が、異なった事象に対ししょっちゅう使用していては、どんどん軽くなっていく。

でも、とにかく「スミマセン」という気持ち。
ままならない生活にも、全くドライブしていかないこのブログに対しても。
すみませんの世界です。

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西成に戻る

日曜は受付が閉じている宿も多い。
楽天トラベルから、定宿の一つである「パークイン」を予約。

エアコン無し、の部屋を選択し、5泊で5700円。
一泊あたりいくらですか?
とんでもない価格破壊だと、改めて思う。

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そろそろ暖かくなってきたが、エアコン無しの部屋なので、毛布付き。
ありがたい心遣い。

もしかすると…、布団をめくって顔を表したのは、ワンちゃん三匹!三匹ワンちゃん大行進。

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前も、このワンちゃん毛布とはご対面したなぁ。
久しぶりっす。

nishinari-lives.com

 

よく見ると、昨年泊まったときとはまた異なるタイプの犬柄である。
果たしてこまで何匹の犬たちが、この宿で寂しい独り寝に寄り添ってきたのだろうか。
ありがとう!ワンワン。

 

いつものように街には、道の端でたたずむ人々がいる。
この光景も、「明日は俺には仕事がある!」と思えば、何か誇らしいような気持ちにもなる。

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スーパー玉出」で食事を買い込む。
あんパンに心惹かれ購入。
餡に関しては、絶対に「こし」派です。
つぶあん」って結局、小豆の皮残しだから仕事が雑なんでしょ?
と何も知らないあんパン世界について偏見で書いている。
とにかく、「こしあん」の滑らかさが好き。
「パークイン」に戻り、電子レンジで少し温めると。こしあんがその無限大のポテンシャルを発揮してくれて舌鼓を打つ。
あんこって、素晴らしいものですね。
結局、メシの話が一番盛り上がる生活か。

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商店街においてあった自転車が、人工芝をまとっていて、目がシバシバした。
緑を見ると、視力回復が期待できますよね。

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明日は、早起き、西成現金仕事がんがりやす。

 

収入

38,094円 

 

使った金額

貯金:20,000円
漫画喫茶宿泊代:2220円
駐輪場代:150円
ランチパック・苺とミルククリーム:108円
あんぱん・こしあん:63円
お惣菜・チキンテンダー:318円
お惣菜・磯辺揚げ:52円
メロンクリームサンド:96円
お惣菜・チキンカツ:276円(二個分)
東ハト・ポテスピーサワークリームオニオン:73円
スギ製菓・タコせんべい:279円
果汁グミ・いちご:95円
果汁グミ・ぶどう:95円
森永・いちごチョコモナカ:168円
午後の紅茶・微糖フルーツ:106円
食事の脂にこの一杯:171円
BOSS・とろけるアイスラテ:100円
タバコ・アメリカンスピリットメンソール9mm:400円
 

所持金

22,389円

西成で暮らす。38日目 「ダウナーな語り口が続く」

2021年4月10日。  

昨晩は、人の金で、ビールの大瓶を4本ばかし空け、したたか酔い、西成に戻った。
あまり記憶がないが、ドン・キホーテに寄って、スイーツやスウィーツに準ずるモノを買い、食したようだ。
そのことは、今朝起床し、布団の周りに転がっている残骸を見つけて気付いた。
アーバンな暮らしの怠惰な生活めいた香りがそこにはあった。

前向きな文章にならない

昨晩、友人から言われたこと。

「話すとアッパーなのに、ブログの文章が“暗い”んですけど。どうなってるんですか?」

確かに、パソコンに向かって思うさまつらつらキーボードを叩いていると、自然俄然内省的な語り口になってしまう。

自分の嫌いなポイントは有り余るほど、二万字インタビュー全15回でも語り尽くせないほどある。代表的な点として、

笑い声が阿呆みたいなこと

がある。

ダイアローグでは、相手とのグルーヴが生じ、僕も有る事無い事口からでまかせに喋り、自分の語りに自分がノッていくような展開になり、ケラケラ見苦しい声を上げて笑うのだ。
時にそれは、「鼻で笑う」ような趣きを帯び、そこには「何でもかんでもバカにする」ような自分の持つひねくれた属性が滲む。
ただ、話を聞いてくれる相手に甘えて、阿呆のように笑う。

西成で、仕事を得られず悶々と息を殺して過ごす時間では、徹底的に己と向き合うモノローグが果てしなく続き、いきおい愚痴や憂いが漂う方向に流れる。

もっと前を向いて、もっと建設的な語り口を志さねばならない。
反省と逡巡と後悔ばかりのブログなんて誰が好き好んで読む?
それでも、毎日を楽しむことが肝要で、楽しんでいなければ継続していかない。
「よーし、明日も3時起きで仕事探すぞーーー」
みたく、無理して行こう。無理して楽しんでこう。

 

二日酔い、を言い訳にして現金仕事を放擲し、8時半に西成から天満に移動。
泥酔運転防止のために駅前に停めていた自転車をピックアップ。

コンビニに届いていたモバイルバッテリーと自転車のサドルカバーを引き上げ、至近の公園で開封。ウーバーやるにも設備投資や維持保守費がかかる。

これまで、
サドルの外皮が破れる→そのひび割れに雨が染み込む→ひび割れから延々と水分が染み出す→ズボンのちょうどアナル付近にシミが出来る→ガムテ補修で急場をしのぐ→俄然、みすぼらしさが増す。
という悪循環を繰り返してきたので、循環打破。

商品名『メチャノビBIG』

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装着の儀。
どのような比較で、「メチャノビ」なのか「BIG」なのかわからないが、とにかくサドルはカバーされた。ダサいとか言わないでください。
じゃあ、アナタにとってイケてる自転車サドルってどういうものですか?
↓この頃よりは、現実は糊塗出来てるから良い、とします。

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9時〜21時半まで、途中2時間ばかし休憩しながら¥11,748也。

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島流しにあう

当然のことだが、ウーバーイーツの配達依頼は「人が多く住んでいる地域」と「加盟レストランが多い地域」の兼ね合いとバランスによって、その多寡が決まる。

大阪でいえば、梅田と難波という二大都会に加えて、新大阪辺りがホットスポット
時間帯によっては、上記の地域で料理をピックアップすれば「プラス125円!」のようなボーナスも付与される。
「シミ」と呼ばれるゾーンである。

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僕らウーバーイーツ配達員は、「シミ」のゾーンで配達依頼を受け、仮に配達先が辺鄙な住宅地に飛ばされれば、もう一度シミゾーンへ戻ることで継続して配達依頼を受けやすくする。
住宅地でいくら待機しても、配達依頼が舞い込まないからだ。

このピストン運動を繰り返さなければ効率的には稼げない。
だから、毎回100キロ以上自転車を漕ぐ。

この日は、夕方に梅田から淀川越えで新大阪に飛ばされ、続けて豊中市に飛ばされ、(ここでピストン運動で繁華街に戻ればよかったのだ!)
結果的に20時前には吹田市まで飛ばされてしまった。
ふと、配達を終えると目の前に「太陽の塔」が屹立していて、戦慄。

宿泊のために天満に戻るのに、90分を要した。
流れ流されて、戦略もなしに生きているとこんなことになってしまう。
ウーバーでも、最近の己の生き様にダメ出しをされたようであった。

なぜ嘘をつくのか

今日のウーバー中の一時休憩中。
近くの商店主に、「ウーバー儲かりまっか?」と話しかけられた。
ので、少し雑談したのだが、途中

「ウーバーで食べてんの?」

と問われ、

「いえ、普段はガチャガチャの商品企画してるんですよ!今日は会社が休みなので、やっているんです」

とウソを吐いた。
クソみたいなプライドだと心底思うが、「ウーバー専業です!」「西成日雇いあぶれ組です!」と正直に言うのが恥ずかしくて、デタラメを答えた。
カッコ悪すぎる。

菊地成孔がかつてラジオで、自らの職業を「ジャズミュージシャン」とは答えず、
「コンビニおにぎりの外装デザイン」
と答えていることを知ってから、その影響もあろう。

下手に「ガチャガチャの商品企画」なんて答えてしまうと、今度は話の矛先がウーバーからそちらに移行し、どんどん追い質問が飛んできてしまう。
それに対し、
「実は、業界にはパクリは3回まで、っていうルールがありまして…」
とか、
「この先は、500円のガチャが中心になってくる」
とか、ガチャポン業界通みたいなトークをデタラメにし、それに相手が不用意にうなずいてくれていたりすると、上手くウソを吐けている実感があって、爽快。

なんて、底意地の悪い人間なんでしょうか。
クズ。

 

天満に戻り、溜まっていた洗濯物をコインランドリーに突っ込み、西成価格から見れば驚天動地の、洗濯+乾燥=1200円!という大枚をはたいた。

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流石に、太ももやふくらはぎが痛い。
もう、あちこち痛い。あっちこっち丁稚

先週すっ転んだことで、自転車の前輪に歪みが生じているので運転効率も落ちている。
坂道を突っ走っている時など、このまま大破するのではないか?というくらいの異音がする。
自転車、買い直しなのかなぁ。そんな金ない。

 

「快活CLUB」に入り、深夜2時には眠りについた。

 

 

使った金額

交通費:230円
駐輪場代:150円
コインランドリー(洗濯・乾燥):1200円
サドルカバー:580円
モバイルバッテリー:1980円
おにぎり・焼きドライカレー:162円
おにぎり・胡麻さけ:130円
ジャイアントコーン・コーンポタージュ味:650円
お惣菜・大きなイカフライ:137円
どらもっち・苺&みるく:151円
Wハンバーグパン:167円
梅しそチーズチキン:124円
カルピス・バナナ&ヨーグルト:80円
紅茶姫マイルドミルクティー:50円
タバコ・アメリカンスピリットメンソール9mm:400円
 

所持金

6,505円

西成で暮らす。37日目 「友人とは誰か」

2021年4月9日。 

期待感を持って、その期待を裏切られることは切なくツラい。

本日も、西成は快晴。
フラれてバンザイするのが億劫で、今日も早朝の西成現金仕事求職活動は、せなんだ。
「だって、今日は友達と会うから」
それが表向きの理由で、本心からの希求でもある。
表裏なんかもう僕にはないのだよ。

 

ただ、「なぜ西成に居るのか」という己が目的やゴールがブレまくっている。
3月いっぴから、この生活スタイルをスタートさせた時には、「西成で暮らしていくうちに、きっと何がしか見つかるであろう」であろうぞ、とタカをくくっていた。
しかし、どんな幸甚も向こう側から、千切れるくらいに手を振りながら近づいてきてはくれない。

日雇い仕事が得られないのだとしたら、少しでも「イマの西成」を体感し、それを自分なりの回路で伝えねばならない。

「ねばならない」とか本当はイヤなんすけどね。
強制されて生まれるものなんてない、もしくはろくなもんじゃねぇ、ぴいぴいぴいだと。

でも、きっとこのままじゃ埋没します。
生みだせる可能性も閉じてしまう。

100本でいいですか?

「千本ノック」
ていうヤツありますよね。
照明設備も整っていない荒れたグラウンドで、そのユニフォームを目一杯汚しながら、自身のプライドを傷付けながら、それでも自分のポテンシャルを信じながらの守備練習。
高校球児のイメージですね。

青空球児・好児のイメージはカエルですね。
ああ、そうか!
イマの今気付きましたが、U字工事って球児・好児のパロディなんじゃないですか?
西成に来たから、こその気付きである。

ので、何が「ので」なのか回路が乱れているが、
なので、これから西成の人々にぶち当たって、メチャぶつけで話を聞いていく(インタビューとかいうと大仰ですが、)シリーズを始めたいと思う。

1000本、1000人、となると始める前から挫けちゃうんで、100人目標。
「ある!ある!ある!」、『クイズ100人に聞きました』ですね。
相変わらずモチーフがクソ古い。いにしえ。

 

東京でテレビ番組のバイトをしていた頃に「街録」という作業をしていましたが、インタビューって断られると、ガクッと心が痛み、断られ続ける果てに精神力がマイナスを叩き出すんですよね。

 

大体が、社交的でも陽性でも話好きでもないタチだ。もちろん妖精でもない。妖精なら良かったのに。
学校でも、仕事場でも己が心を開いて、相手の心を開かせるのに楽勝で最短で2年はかかる人間。
これがWEB制作会社でクライアントとか、採用サイトのための取材とかする際にはズケズケいけていた。ライターで取材していた時にも。
不真面目だからでしょう。聞きたいことだけ聞いて、あとは捨象して、作る前から結論を設けて、そこに落とし込む言葉だけを待っていたから。
サイン通りに投げてくれるピッチャーとしかコミュニケーション出来ないキャッチャー。
今日は、野球例え多め。
野球の話するのも旧人類感ある。いにしえ。

これから始める
「西成100本ノック」
は、気合い入れて、しかしサラッと話を聞かせてもらおう。
「この街で暮らすこと」「この街で暮らして来たこと」「この街で暮らして行くこと」
そんな市井の声を拾っていきたい。

 

という訳で、まずは投宿中の「ビジネスホテル ちとせ」のラウンジからスタート!
ラウンジ?っていう感じじゃあないかも知れないが、このホテルの一階の一角には宿泊客や福祉アパートとしてこの場所で生活する人たちの集う場所がある。

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ここで、しばし一服していると70がらみのオヤジさんがやって来て、スポーツ新聞を広げ始めた。

「今話しかけちゃあ、競馬の予想に差し障るかなぁ」

とか躊躇しているうちに、ラウンジ内はテレビを見る人、ボーッと外を眺める人、爪を切り出す人、らで混み合い出す。

それぞれが、それぞれの時間を過ごしており、やすやすと話しかける間隙が見つからない。
思い切って、

「今日は、割とあったかいですね!」

と隣でタバコに火を点け、虚空を見つめていたオッチャンに話かけたらば、ガン無視された。
しかも、この発言きっかけでラウンジ全体に
「お前、なんでココにおんねん」
的なムードが漂い始める。

いたたまれなくなり退散。


街へ出る。
あいりん地区の路上には、うんこ座りをして日向ぼっこしているオッチャンも多くいる。

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その中のお一人に、

「今日は、割とあったかいですね!」

と声をかけてみる。

「そうやな」

「日向はいいですね。日陰は寒いですかね、まだね」

「何が言いたいんや」

「…そうですね。すみませんでした」

 

第一、本日の陽気に関する第一声が間違っている気がする。

“インタビュー時のアイスブレイクテクニック”
みたいなハウツー記事は会社員時代いくつも読んだがなぁ。
誰も「西成100本ノック」のコツは教えてくれなかった。当たり前。

 

心折れた!
でも、頑張った!

二打席立った。
凡退した。

だから、野球例え流行んないってよ。

もちろん、今日の二打席は「100本」のうちには入らない。
しっかり、まとまったインタビューを100本こさえたい。
20年くらいかかるかもね。
でも、これから恒常的にやってみます。

友人と会いに行く、というか奢られに行く

友人とは何であろうか。
武者小路実篤でも読めば分かるのだろうか。
中原中也小林秀雄の関係を眺めれば理解できるのだろうか。

 

小学生の時。
安藤という名前のクラスメートがおり、彼の外見的特徴がいわゆる“ギョロ目”であったことから、「きよし」や「ギョロっぺ」といったあだ名で呼称されていた。
僕と安藤は、時おり教室で話す程度で、竹馬の友でも親友でもなかった。
彼の実家は食堂を営んでおり、その事で安藤が給食係になったりすると「安藤食堂!不味そ〜う」みたいな揶揄に晒されていたものだ。

小学校の卒業式。
もっと、ドラマチックなイベントを想像していたのだが、特段、落涙させられたり、想いを打ち明けられたりするようなメイクドラマは起こらず、僕はいつものように一人で帰路についていた。変わったことと言えば、卒業証書の紙筒をシュポンシュポンさせたくらいのことであった。

その帰り路。
たまたま、安藤と会った。
彼もいつものように一人実家の食堂まで歩いていた。

なんとなく僕たち二人は近所のドブ川のへりに並んで座り、小学校生活をダイジェストで振り返ったりし、自分たちの卒業という一大イベントの終了をいたずらに引き伸ばしてみていた。

その時、安藤が言った一言に僕は驚かされた。

「竹下って、俺のことあだ名で呼ばなかったよね。食堂のこともバカにしなかった。すごく嬉しかった」

正直言って、それは僕の安藤への興味の無さから発していた振る舞いでしかなかった。
しかし、安藤はそのことを持って、僕を「友だち」だと認識してくれていた。

僕はズルいから、もう小学生にして小狡い人間だったから、

「ああ、安藤は“あんどう”だよね。あだ名で呼ぼうとかなかったよね」

みたいな返答を確か、したはずだ。

そうしたらば、安藤は泣き出し、僕のその興味の無さから発していたに過ぎない態度に感謝の言葉を重ねてきた。

安藤にとっては、僕は誠実に向き合ってくれる友人であったのだ。
意外であったし、よく理解も出来ていなかったが、その時僕は「友人」とは一方通行でも良いのだと思った。向こうがどう思っていようと、ボタンの掛け違いがあろうと、勘違いだろうと友人を定義するのは、友であってくれたと感じる己なのだと。

それからも、僕と安藤の関係は極端に深まるようなことはなかったが、節目節目にお互いの近況を報告する関係であり続けた。
もう20年近く連絡を取っていないが、今でも僕と安藤は友人関係だと思っている。

 

畢竟、今日僕に会いに来てくれた友人も、僕が一方的に友人だ!と感じていれば良いという話。
梅田で待ち合わせ、曽根崎の「居酒屋 松屋」で2時間ほど痛飲。

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僕が西成暮らしのあれやこれやを愚痴っていると、彼が、

「会社辞めて良かったと思います?後悔はない?」

と聞いてきたので、その質問にはハッキリと

「ない!」

と即答できた。
今も、日々の仕事やお金の奴隷のような生活かも知れないが、会社員時代も仕事やお金の奴隷でしかなかった。ただ、自分の選択肢がある奴隷であることに自由さは感じるのだ。

「ある!ある!ある!」は、『クイズ100人に聞きました』の話。

ただ、彼の宿泊先の梅田のホテルのロビーを見て、いつもの西成安宿とのギャップは感じたが。

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その後も、これからの西成生活および当ブログの展開などについても意見をもらい、大変有意義であった。

そして、何より有意義であったのは、その居酒屋のお会計を彼が負担してくれたこと。
ただ、丸々奢られたわけではないことを、ここに表明しておきたい。
全5,500円くらいのうち、200円だけ出しました!

つまり、結論めいたことを書けば、

「奢ってくれる人、みんな友だち!」

金銭の奴隷にとっては、金銭からの解放の一助をもたらしてくれるのは、良き友の存在である。
また、奢って欲しい。それは切実に。

別れがたく、春だというのに肌寒い大阪駅周辺をウロつかせてしまった。
別れがたい。とか言うのも一方通行で良い。それが友人だもの。

「お土産買ってなかったんで、コレを…」

と、タバコをワンカートン渡してくれる。
いやぁ、やっぱり君は友人だ。
最低。

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ちなみに、「西成100本ノック」と「友人に200円奢ってやる」の間は、ウーバーイーツしてました。10時半〜15時まで稼働で、¥3,502也。

オイ!
そんなにやったのかよ。
もっと、100本ノック頑張れよ!
分かってる、頑張る。

 

使った金額

交通費:180円
居酒屋 松屋(夕食および飲酒):200円
明治・ガルボバナナミルクポケット:143円
お惣菜・一口ハッシュポテト:176円
2種類のクリームたっぷりシュークリーム:52円
鈴の屋・きなこ棒:149円(二個分)
菓子パン・バナナチョコ:95円
パリッテストロベリー&ショコラ:106円
伊藤園お〜いお茶濃茶:181円
miuレモン&オレンジ:100円
タバコ・アメリカンスピリットメンソール9mm:400円
 

所持金

12,696円

西成で暮らす。36日目 「体感的な休憩」

2021年4月8日。 

本当に虚しいことだ。

今日は早起きをしたんだ。
早いって言っても、どのくらいだと思う?
3時15分なのさ。
そして、今週初めての「仕事探し」をした。
けれども、仕事は無かったのさ。
ここまでの語り口は佐野元春調でお送りしました。

 

ただ、現金仕事に関しては朗報もある。
これまで二度お世話になったお馴染みの地盤改良仕事が来週月曜日に入りそうだ。

ただ、現場仕事というのは、簡単に飛ぶようで。
前日になって「無くなったー」
当日になって「今日、来れんのけー」
といったカオスっぷり。
期待せずに、希望していよう。

 

帰省から戻ってから、ここまで収入がヌーなので、そして腹も極度にグー。
なので、ウーバーイーツへゴー。

大阪においては、日中はペダルを必死こいて漕いでいればTシャツ上等。
しかし、日が陰ってからはコートでも羽織りたいくらいの気温。

UEにおけるThursday

ところで、木曜日という曜日は1週間の中でどういうポジションを占めているのだろうか。

健全な社会を営んでおられる方々にとっては、
「恐怖の月曜日」「まだ、水曜か…」「『笑点』終わったあたりで自殺したくなる日曜日」などといった各曜日の持つイメージや役割が存在するのだろう。

今や僕は曜日を意識することもない生活。
「仕事か?」「仕事が無いか?」
のローランド的な感覚。

ウーバーイーツにとっては、木曜日とはどういう曜日か?
「意外に朝から夜まで配達依頼が入る曜日」

誰もが思わず外出せずにウーバーイーツしてしまう日曜の繁忙さは別格としても、週末の金曜や土曜よりも木曜日に注文が入る。
あくまで、僕の体験的知見だが。

よく、「ウーバーイーツ配達員の仕事のコツ」みたいな検索結果を目にするが、僕はほとんどその執筆者の体感でしかないと思う。
「トイレに行くと絶対個室が埋まっている」みたいな、“晴れ女”や血液型別性格診断レベルの話。
個人的な体感を、常識や実際に持ち込むから、いさかいや誤解が生じるのではないか。
閉じた世界の所感を、公に持ち込まないで欲しい。
思い込みや、データとして価値のない個人の経験はあなた以外の誰とも共振しない。
「竹下さん!何かあったんですか?」
という勢いで書いていますが、何もないです。何も。

という訳で、あくまで僕の体感では「木曜日は儲かる!」のですの。
そして、今日木曜日も快調に9時〜19時までで、¥11,689也。

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途中、信号待ちで並びになったうら若き女性配達員の方に、

「今日、どうですかー?」

と笑顔で問われたので、

いいですよー。数珠ってますねー(「数珠る」とはウーバーイーツ界隈で、1件目の配達完了前に、次の配達依頼が予約状態で舞い込み続け、延々とペダルを漕ぎ続ける状態を指す)」

と笑顔で返すと、その後10分先の配達先までなんと一緒になったので、しばし並走し、束の間のランデブーをした。
学校の図書館で本棚に手をのばしたら、たまたまツルゲーネフの『初恋』を手にしようとした隣のクラスの女子の指先とぶつかり、一瞬で恋に落ちるような出来事であった。
しかも、その後彼女は

「何件目ですか?ちょっと休憩しませんか?」

と缶コーヒーを買ってくれ、近所の公園で他愛のない、あくまで個人の体感としてのウーバーイーツ噺などに興じた。
「休憩!」と耳にして、「ご休憩¥4800」的なネオンが脳裏をよぎり、いっそこのままチャリ並走でラブホにインしてしまいたい欲求などに駆られたことは絶対にここだけの話にしておいて欲しい。絶対にだ。

思えば、こんなに長く異性と会話したのは、この西成暮らしを始めてからなかった。
あらゆることから遠ざかっていくんだね。

 

ウーバー歴3ヶ月のハリキリ女子の笑顔に元気をもらって、夜まで頑張れました。
そして、かくいう自分はちゃんと笑えていたのかな?
僕の、笑顔は見苦しくなかったかしら、と反芻し、ちょっぴり落ち込む。

かつて、TBSラジオで南部広美が昔付き合っていた男に振られた理由が「お前の笑顔には本当がない」だかで、そのことを聞いたジェーン・スーが「バカじゃないの。どうでもいい男だね」と返していたのを思い出した。
「私はうまく笑えていたかしら」なんて思うのは、自己愛の無様な表出でしかない。

 

ところで、配達先のエレベーターの階数ボタンが縦に長ーく1列設定だったので、驚いた。
休憩話以外のウーバーイーツトピックスは以上。

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西成に戻り、「スーパー玉出」でお惣菜を買い、安宿で黙々と食事。
誰とも話さない生活。

明日は、友人が関西での用事のついでに大阪にも寄ってくれるそう。
タダ飯の予感。
それは確信。
明日のことは、明日になれば嫌でもわかる。
未来への憂いも不安も暮らし続ければ、やがて見えてくる。
生きてるって、そんなことなのかもね。

 

使った金額

セリア・厚口画用紙:110円
ハムカツミックスサンド:108円
げそ天:108円
牛肉コロッケ:108円
テンダーチキン:216円(二個分)
ペアシュークリーム:82円(二個分)
菓子パン・ミルククリーム:95円
いかるが乳業・フルーツ:117円
チェリオ・セーフガード:100円
miuレモン&オレンジ:100円
タバコ・アメリカンスピリットメンソール12mm:800円(二個分)
 

所持金

14,478円

西成で暮らす。35日目 「無為徒食」

2021年4月7日。 

身体が痛い。

もう、おなじみになってきて、お馴染み過ぎて、もう自分自身反吐が出る。
自分への絶望感で反吐が出る。

自転車で1回転した打撲症状が尾を引いている。

そして、あまつさえこの日は一枚たりとも画像も撮っていない。
Amazonで自転車ライトを注文したくらい。
金曜日には近くのローソンで受け取れるようだ。

モノを注文したり、イベントのチケットを買ったり、旅行の計画を立てたり、今この時間より先の事象に関わろうとしている自分を認める度に、
「明日があると思うなよ」
という気持ちになる。

今日は、風呂にも入らず、ラジオも聞かず、12時間ほど眠った。
よくこんなに眠れるなぁ。
成長するわけでもないのに。
なんのために眠るのかなぁ。
馬鹿馬鹿しいなぁ。
身体痛いなぁ。

 

腹減ったなぁ。

一歩も外に出なかったんだなぁ。
西成に居るのか、入院しているのか、夢でも見ているようだった。
夢でも見ていりゃ良かった。

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使った金額

ナシ
 

所持金

16,422円