暮らす西成~大阪市西成区あいりん地区に潜伏する

住所不定無職。大阪市西成区のあいりん地区で働きながら生きていこうと思います。アンダーカバーか、ミイラ取りがミイラになるか。

西成で暮らす。62日目 「猩々のような症状」

2021年5月4日。

ゴールデンウィークはウーバーイーツ三昧で稼ぎまくっぞ!

と思っていたものの、すっかり疲れた。
昨日は、早くに眠ったはずなのに、脚部をはじめとした痛みや疲れは残ってっぞ!
もう疲れたっぞ!何もかもだぞ!

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100本ノック・経過

昼前に、街に出る。

公園なり、道端なりで佇んでいる方々にランダムで、めちゃぶつけで声をかける「100本ノック」に挑む。

酒によるものか、話が続かなかったり、ガン無視されたり、上手くいかない。
上手くいかないんです。

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失意のまま、動物園前商店街を歩き、シャッター商店街と化した現状をスマホで撮影していると、

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「何!何撮ってるの!」

と怒鳴られる、

「閉まってる店の様子ですかね。すみません」

「確かにねぇ、やってられないよねぇ」

 

一転、柔らかい口調に変わったオッチャン。
か、オバチャン。
ちょっと、見た目では性別が判断できない。
頭には髪を隠すようにストールを巻き、片手に黒いトートバッグ、グレーのパンツにチェク柄のジャケット、布製の手作りっぽいマスクで口元は見えないが、薄くおしろいを塗っているように見える。ストールで隠れていないもみ上げは白い。

 

「写真好きなの?日常にファンタジーは必要さ」

「そうですね、やってられない毎日ですからね」

「何、言ってるの!若いんだから。前向いて、前を」

 

ゆっくりと歩きながら、話をする。

 

「昔、原爆を落とされたでしょ?知ってる」

「はい」

「本当は大阪に落とされるはずだったんだ。知ってる?」

「いえ。初めて聞きました」

淀屋橋にね。でも、たまたま天気が悪かったから、広島に行った」

「そうなんですか。その頃から、この辺に住んでますか?」

「そーう。ずっと、今いくつかわかる?85。戦争の辛い時知ってるから、今は天国」

「だいぶ変わりましたか?この辺りも」

「どうだろう。変わらないかもね。便利にはなったけれど、みんなその日暮らしだ。私もね」

「今は何が楽しみですか?毎日」

「お金はないから。こうして、街を歩いてる。それだけ」

「今日はどこに行く予定ですか?」

「決めてない。適当に気ままに」

 

上手くすれば、その「気ままな道行き」について行こうと目論んだのだが、その後は陰謀論めいたコロナや戦争への演説にうなずくのみ。

商店街を抜け、新世界に向かう路地を去って行った。

 

「お元気で!また」

「うん。あなたも元気でいてください。もう、会うこともないだろうけど」

 

ここの人たちの二の句は「もう、会うこともない」が多い。
刹那的に生きて、暮らして、なんだか寂しい。
それがこの街のマナーだとしても。

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猩々の表情

能に「猩々(しょうじょう」)という演目がある。
酒好きの妖精である「猩々」が乱れ舞うお話。
その猩々の顔が不敵に笑っているけれど、何も考えていないような、その微笑みの源泉を一切探りようのない表情をしていて、妙に惹かれて、東京にいる頃に若松河田にある民芸品店「備後屋」でB品が安く売っているのを見つけたけれど、それでも5000円くらいして買わなかった。

能面は角度や光の照射によって、あるいは見る側の心持ちによって、その相貌を変えるとされるが、「猩々」の面の持つ虚無感みたいなものは別格の気持ち悪さ/素晴らしさがあると思う。

僕には、あいりん地区の道端でカップ酒を飲みながら虚空を眺めている人たちが「猩々」のように見えてしまう。

もちろん僕のパーソナリティや話し出しの拙さが会話を持続出来ない要因であるのだが、打っても響かない「猩々」を相手にしているように思う時がある。

下記画像は、過去のヤフオク出品画像から借りました。

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夜は、なだぎ武ハリウッドザコシショウの「マネーの虎」のパロディコント動画が面白すぎて、繰り返し見物し、一転すっかり疎くなった社会状況を補完するために、津田大介の「ポリタス」に会員登録し、延々と動画を見て過ごした。

youtu.be

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毎年、ゴールデンウィークなぞ、たいした予定もなく過ごしていたのだが、今年に限ってはいよいよ僕も「猩々」のような面持ちで過ごしている。

 

 

使った金額

ポリタス会員登録:1190円
マウントレーニア・塩バニララテ:106円
リプトン・紅茶ラテ:95円
タバコ・アメリカンスピリットメンソール9mm:400円

 

所持金

2,158円