2021年4月21日。
さすがに腹減った。
仕事終わりの井の頭五郎ばりに、は・ら・が・へった。
しかし、今日の今日とて不働を決めこむ。
というのも、先日のブログで明らかに使途不明金に認定されそうな
「チケット代」
を放出したのをお忘れか。
というか、誰がそんなに細かく読んどるか!
わきまえろバカ。
カタギの暮らしを粛々とこなしている時には、よくライブに行っていた。
コロナの影響で、その頻度は極端に滅したが大都市に住まう利点として、多くのイベントに接することができるという点がある。
このチケットは、大阪・寝屋川出身のバンド
yonige
の心斎橋公演のモノ。
「文化」と離れる
西成暮らしを始めるに際して、これまで首までどっぷり浸かってきた、映画や音楽から離れて、俗を忘れることが念頭にあった。
しかし、希求する。
わたしは消費されてゆくカルチャーにまみれたい。
実際、手持ちに余裕がないので、首までどっぷしという訳にはいかない。
けれど、足首くらいまでは浸っていたい。
ストイックに暮らす。
といえば聞こえは良いが、潤いって大事。
ちゃんと肌に潤いを与えてあげなきゃ、枯れてっちゃう。
枯れていくのが目的か。
稼ぎのなかで、選択した潤いを補給するか。
ここまで、たいそうな言い訳です。
目論見が外れて、少しずつタガが外れていく生活。
行くよ。ライブ。
ごめんなさい。
正直に書けばイイと思ってるんでしょ?
その通りです。
ここには、ありのままを書いている。
まあ、ありていに言って何にこだわっているんだ、という話です。
一人相撲。
お目汚し失礼いたしました。
サブカルチャーから、ファニーカルチャーへ
表題は、“サブカル”の代名詞として語られることの多い存在である、杉作J太郎氏が提唱している概念。
杉作さん曰く、SNSを中心に「知識のひけらかし」や「マウントの取り合い」に堕してしまったサブカルはもう辞めよう、と。
コチラも、サブカルの権化としてくくられる対象である、みうらじゅんもかねてから、
「俺は、サブのカルチャーなんてやっているつもりない!いつだってメインをやってるよ!」
と仰っていたらしい。
もっと、ゆるやかに、マイペースで己の楽しめることを徐々に広げて繋がって行こう。
ギスギスしなさんな、からのファニーカルチャー。
ファニーの全貌は、杉作さん自身も掌握していないのだけれど、その実践をラジオや映画製作で表明していくのだろう。
これからは、ファニーだ!
なので、ストイックな西成生活のなかにも、ちょっぴりファニーを潜ませて。
という言い訳です。
今日のライブの余韻で、3ヶ月頑張れれば上等。
大阪には、またもや緊急事態宣言が発令されるため、ライブも映画もまた眼前から消えるだろう。
自然とみんなカルチャー不足に陥るんだろう。
懸念は、体力。
こんなにフラフラでライブ観れますか。
やってみます。
地蔵続出、お通夜みたいなライブ
アメリカ村の中心にある、心斎橋BIGSTEPという商業施設にあるBIGCATというライブハウス。
当たり前ですが、yonigeは若者に支持されているバンド。
おっさんは極少数。
多分、西成の安宿からやって来たのは僕一人。断言。
ソーシャルディスタンスに鑑みて、フロアの観客は半数くらい。
入場時には、WEB問診票というサイトで入力、チケットは電子、検温と消毒してから。
「歓声や声援はお控えください」
というアナウンスが流れ、
「大きな声を出したり、歌ったりしたい気持ち、いまはグッと堪えましょう」
との貼り紙。
フロアにマークされた点は、各観客の立地ポイント。
適切な距離感で鑑賞することが求められる。
ライブ自体は、これはコロナの影響かどうかは定かではないが、MCは無くノンストップでアンコール1曲を含めて80分弱のソリッドなステージ。
「まんぼう?で大変な時に来てくださって、ありがとうございました」
との一言以外は、淡々とした演奏だった。
もともと「愛しあってるか〜い」みたいなノリのバンドではないことはわかっているのだが、ボーカルはアンニュイでマイペースで、少し声が枯れているように思ったが美しかった。
バンド界の桃井かおりと呼びたい。
いちいち、比喩が古い。
ご了承いただきたい。
だんだんなんでも慣れていく 僕たちのかんたんな孤独
もうどんなに泣いてもだめだってことさ
人は、今自分が直面している状況や、自分の境遇に引きつけて創作物をとらえる。
今日、僕がもっとも引きつけられたのは上記の歌詞であった。
デカい音で、楽しく音楽を愉しむことの喜びはあった。
ただ、身体を揺らしたり、激しく動くオーディエンスは皆無といってよかった。
マスクをし、ステージを、呆然と立ち尽くして見守る観客たち。
合間の拍手だけはチョボチョボと行う。
当然、ポゴダンスやサークルモッシュなんてしちゃあダメだけれど、禁忌事項でがんじがらめの前提条件を眼前に突きつけられて、ライブの楽しみ方を忘れてしまったかのように見えた。
こんな状況が続けば、ライブシーンは去勢されちゃうんじゃないか?
そんな気がした。
僕はといえば、断然オッサンなのに、しっかりノッて観られました。
どうでもよくなる。
どんなに泣いたってダメなのさ。
心地よい夜風を浴びながら、西成に帰還。
強制ドリンクで飲んだ「ホワイトウォーター」が美味かった。
絶食時の砂糖は、日雇い仕事後のアルコールと同じくらい効く。
まあ、アルコールの方が上だけど。
充電しました。
漏電が心配なくらいです。
また、ファニーなカルチャーを離れて、己の筋肉と向き合います。
使った金額
ワンドリンク:600円
駐輪代:100円
タバコ・アメリカンスピリットメンソール1mm:400円
所持金
21,942円